こんにちは。エンジニアの横田です。
前回、Windows環境のみでUnity製のiOSアプリをビルドするにあたって、大前提として必要な証明書を生成する手順を紹介しました。
今回はその証明書を使ってUnity Cloud Buildを使ってiOSアプリをビルドする手順をご紹介します。


Unity DashboardでUnity Cloud Buildに必要な設定を行う

① Unity Dashboardでプロジェクトを作成

  1. Unity Dashboardにサインインします。
    https://dashboard.unity3d.com/
  2. 左側メニューのProjectsをクリック。

  3. +Newをクリックしてプロジェクトを新規作成します。
    表示されるウィンドウの下の項目は「このプロジェクトは13歳以下の子供を対象にしますか?」という項目なので基本的にはNOでいいと思います。

  4. 左メニューのShortcuts下にあるDevOps > Build Automationをクリック。
    Build Automationの下のSettingsをクリックしたらBuild Automation Settingsページが開くのでもろもろ設定していく。


② GitHub連携

  1. Source controlタブを開いてSource control provider / SCM typeGitHubを選択します。

  1. Personal Access Tokenの項目に入力するTokenGitHubで発行します。
    GitHub にサインインしてください。
    自分のアカウントの Settings > Developer Settings > Personal access tokens > Tokens (classic)からGenerate new tokenでトークンを発行します。
  1. 発行されたtokenUnity Dashboardに戻って入力してAuthorizeをクリック。
  1. Repositoryは該当するリポジトリを選択してSaveをクリック。

③ Credentials(証明書)の作成

  1. Credentialsタブを開く。
  2. Add credentialsをクリックして iOS を選択するとAdd new credentials – iOSが開きます。

  3. それぞれの項目を入力・設定してください。
    • Nameを設定。
    • Mobile provision fileをアップロード。
    • p12 file(証明書ファイル)をアップロード。
    • p12 passwordを入力。
      ※証明書を発行するときに設定したパスワード


  4. Save をクリック。

④ iOS Build Targetの作成

  1. Build Automationの下のConfigurationsをクリックしたらConfiguration ページが開くので“+ Target setup”をクリック。


  2. Select platform to build for:iOSを選択後Request accessをクリック。

  3. Default iOS画面になると思うので必要な項目を設定していく。

  4. Basic infoで必要な設定を入力。
    • Target name * (必須) : (例: Default iOS)
    • Branch * (必須) : (例: master)
    • Project subfolder path (optional) : (例: MyProject/XXXX)
      ※リポジトリ上でAssetsフォルダとProjectSettingsフォルダーがルートにない場合は、保存されているフォルダパスを入力してください。リポジトリ上でAssetsフォルダ群がMyProjectフォルダの下にある場合は「MyProject」とだけ入力するだけです。
    • Unity Version : (例: Always Use Latest 6000.x)
    • Builder Operating System and Version * (必須) : (例: macOS Sonoma – Silicon)
    • Xcode Version * (必須) : 最新推奨バージョンを選択(例: Xcode 16.2.0(Experimental))
    • Unity Editor architecture * (必須) : (例: Apple-Silicon)
    • Build Profile path (optional) :

  5. Builder configurationで必要な設定を入力。
    • Machine specifications * (必須) : STANDARD (よくわかりませんが、0.07ドル/1分の安い方を)


  6. Credentialsで**iOSの署名情報(Signing Credentials)**を設定。
    • Bundle ID * (必須) : (例: com.1-10.arapptest
    • Credentials set * (必須) : 先ほどのCredentials タブにて作成したCredentials(証明書)を選択します。


  7. 右上にある Save configuration をクリック。

⑤ Build を実行

  1. 対象のBuild target nameBuildをクリック。
  1. Build ‘Default iOS’ウィンドウが開くので必要な項目を設定してBuildをクリックするとビルドが開始されます。
    • Branch : ビルド対象のブランチ(例 : master)
    • Build Operating System and Version : (例 : macOS Sonoma – Silicon)
    • Xcode version :  (例 : Xcode 16.2.0(Experimental))
    • Unity Editor architecture : (例 : Apple-Silicon)


  2. ログや進捗はBuild historyで確認できます。
  1. 成功すれば下記の画像のような状態になります。
    Logsの隣の「・・・」から .ipaファイルをダウンロードする事ができます。
  1. もしエラーでビルドが失敗している時はLogsを開いてエラー内容を確認する事ができます。



お疲れ様でした。
ここまでがUnity Cloud Buildでビルドしてipaファイルを生成する手順です。
次回はこのipaファイルをTestFlight経由でiOSデバイスに入れるためにApple Store Connectにアップロードする手順を紹介したいと思います。



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