こんにちは。エンジニアの岩中と合田です。
東京ドームシティを中心に国内最大規模で実施されたハッカソン、enXross 2ndに参加してきたので、そちらについての参加レポートを、参加者サイド視点からまとめていければと思います。

enXross 2ndについて

2ndと書かれているように、今回がenXrossと称する2度目のイベントだったようです。今回は東京ドームを舞台にXRとエンタメがテーマでした。
詳しいイベント概要は公式サイトリンクを参照ください。

イベント日程
2024/06/07  Day1 ハッカソン説明会
2024/06/17  応募作品提出締め切り
2024/07/04 Day2 最終プレゼン発表会
に分かれておりまして、Day1から提出締め切りまで制作期間が約2週間ほどあり、その期間で提出されたコンテンツの中から選ばれたものだけが、Day2に行われる最終プレゼンステージに進出できるというものでした。

最終プレゼンの枠は10組、しかし、その他の場所でイベントを行っている海外チームや他企業からの参加もあったようで、実際には、このDay1に集まったチームの中から選ばれるのは5枠のみだったようです。

Day1

Day1のタイムスケジュール

イベント期間中の細かい情報や運営とのやりとりは、主にDiscordを用いてやりとりしていました。
このDay1の現地に集まった参加者だけでもおよそ30 ~ 40チーム近く?参加されていた印象で、チームは1人の方から15 ~ 16人ほどのチームまでいました。

タイムスケジュールの中に書かれているように、協賛というかたちで、複数の企業が自社のアセットやSDK等を今回のハッカソン用に共有されてました。

Day1 説明会場、東京ドーム ローラースケートアリーナ
この時点でかなり多くの参加者がいらっしゃいましたね

僕たちはエンジニア2人組のチームで、特にいいチーム名も思い浮かばなかったので社名である「ワントゥーテン」というチーム名で出場しました。

東京ドームを散策しながら作品アイデアを考える。。。まだ6月だったのにめちゃめちゃ暑かったです。
> 岩中

個人的にハッカソンというイベントに出場するのが5年ぶりくらいのもあり、若干会場の雰囲気と規模に気圧されながらも割とウキウキしてました。今までに参加したハッカソンは大体半日か長くても2日で制作することが多かったので、今回のように制作期間が少し長いのは新鮮でした。

> 合田

賞金が出るだけあって大規模なイベントでAR開発者が勢ぞろいしてるんだなと思いました。前職の同僚やSNSで見かける人がいておもしろかったです。

提出物

本業と並行しながらではありましたが、約2週間の制作期間を経て「かいじゅうマップ」と言う東京ドームシティお散歩アプリをなんとか制作し、提出することができました。

提出方法はProtoPediaと呼ばれるサービスを介して提出形式で、協賛で提供されていたIPコンテンツの著作権都合上そのままProtoPediaのリンクを張り付けることができず、こちらのブログにはより簡潔にまとめた形で紹介させていただければと思います。

かいじゅうマップ

前述の通り、”東京ドーム内お散歩アプリ”を制作しました。
チーム内での制作テーマは、

“東京ドームシティをもっと身近に、もっと特別に。”

東京ドームを訪れる度に新しい変化とその発見を、そして東京ドームという特別な空間を次元まるごと拡張しようと試みました。

大まかな体験の流れ

  1. アプリケーションの起動
  2. マップ画面を開きマーカー(地図)を読み込み、マーカー上にARオブジェクトであるGoogleの3Dマップを表示。
  3. 体験者のGPS座標がマップに反映されており、特定の箇所に行くとマップの表示が別世界風の表示に切り替わる。(VPSスポットが近くにあるという演出)
  4. その地点で探索画面に切り替え、カメラで周りを探索する
  5. 該当のVPSスポットが発見されると別世界を少しだけ覗ける
画面は3つから構成されています
システム構成。
体験者の体験までのハードルを限界まで下げたかったのもあり、かなりシンプルな構成をしています
> 岩中

アイデアをまとめる際に意識した3点があります。

  • 東京ドームシティに訪れてしか成り立たないコンテンツであること
  • 体験者の身体性を用いること(今回の場合、お散歩)
  • 何かしらのフィジカルなアイテムを用いること(今回の場合、地図)

これに限らずARコンテンツを制作する際に常に意識していることなのですが、ARでないと味わえないものになるように意識しました。

> 合田

企画はあまりいいアイデアが思いつかず、表現のインパクトで印象に残るものにしようと思いました。 怪獣の見た目はいじれない決まりがあったので世界の方を変えることにしました。 本当はプラトーを使って人が住めないような廃墟だらけの怪獣世界を表現したかったです。
しかし、東京ドーム付近はプラトーデータの質が低く動的DLのCesiumを使うことにしました。 そうしたらモデルをいじらないシェーダーベースの表現しか間に合わず、ワイヤーフレーム表現で誤魔化すことに決めました。

審査結果について

審査結果は、、、残念ながら最終ステージには手が届かず。
しかし奨励プレゼン枠というのがイベント運営側で急遽設けられ、短い時間ではありますが、Day2のイベントの中で特別なプレゼン枠を設けていただく事になりました。

残念ではありましたがプレゼン枠を設けて頂けただけでも感謝

ちなみに、ハッカソン運営側から公開された最終的な総参加人数、総参加チーム、最終提出までできたチームが以下です。

enXrossハッカソンの参加者合計(※海外組等のその他予選含む)

  • 応募者数 258名
  • 応募チーム 93チーム
  • プロダクト提出人数 226名
  • プロダクト提出 72チーム
  • 最終選出 5チーム
  • 奨励枠 7チーム
> 岩中

非常に悔しくはありましたが、他チームの提出物のほとんどがクオリティが高かったかつ、ハッカソンのテーマをしっかり捉えられていた印象でしたので妥当な審査結果かなと思えました。
テーマがテーマな分、似たり寄ったりのコンテンツで溢れかえる気もしてましたが、提出物それぞれにしっかり個体差があったことにも驚きました。

> 合田

お散歩アプリの緩い感じは個人的には好きなんですが、その分、具体性が欠けて「誰がなぜをそれをやるのか」というストーリーが甘くなってしまったと思います。
冷静に見ると、スポットに行けば怪獣が見れるというよくあるAR体験に収まってしまった気もします。 たとえば歩数計APIなどと組み合わせて「ARを楽しみながら東京ドームで運動ができる」とか言うなどできればこのアプリの意味を広げられたんじゃないかと思います。 いい学びでした。

提出終了、そしてDay2へ…

ここまで読んでいただきありがとうございました。
以上がDay1の説明会から制作、提出、審査結果までの流れです。
Day2のイベントについては次回の記事に続きます。

Day2の記事はこちら:XR Hackathon “enXross” Report Day2.



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